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ロータスファーム[Lotus Farm]蓮シルクの工房と蓮畑見学ツアー

シェムリアップの街の南側には美しい蓮畑があります。観光客だけでなく、地元の人たちもピクニック感覚で遊びに来るエリアです。

今回は、その中でも蓮の繊維を使って織物をつくっている工房をご紹介! 施設や蓮畑の見学ツアーに参加することもできます。ショップではめずらしい蓮製品を購入することも可能です。

CN編集部

特に蓮畑を鑑賞できるボートツアーはおすすめ! 晴れているタイミングなら絶景を楽しむことができます

ロータスファームとは?

ロータスファームは「SAMATOA LOTUS TEXTILES」が運営している蓮製品の工房です。主に蓮の繊維を用いて織物などをつくっています。

CN編集部

蓮の繊維で織られた布は「Lotus Silk(蓮の絹)」と呼ばれています。やわらかくて、特有のしっとりとした質感をしています

ロータスシルクは、蓮の茎の中にある細い繊維を取り出して作られます。この作業はとても手間がかかり、蓮の茎から糸を取り出す作業はすべて手作業で行われています!

その生産過程では化学薬品を使用しないため、環境にやさしい素材とされています。蓮は水の中で育つため、育成にあたり特別な農薬や化学肥料を必要としません。

自然を活かし、伝統的な手法で丁寧に作られているため、サステナブルなファッションやインテリアに興味がある方に人気です!

三聖山の一つ、Phnom Krom(山)が見える

ロータスファームでは、そうした蓮製品を実際につくっている様子を見学することができます!

希望する場合には、体験型のワークショップに参加することもできるので、ぜひ足を運んでみてください。

ツアーやワークショップについては、この記事の後半で詳しくご紹介しています!

ロータスファームの入り口

施設の1階はショップになっています。蓮などの天然素材を用いた製品がたくさん並んでいるので、ぜひじっくりご覧になってみてください。

鞄やポーチ、ネクタイなどファッション雑貨が中心ですが、石鹸やバームなども販売しています。

ロータスシルクは、素材自体がとても希少なので価格は高めですが、他の素材にはない独特の風合いをしています。特別なプレゼントにはぴったりです!

建物の上階には、田園や蓮畑が見渡せるティーラウンジがあります。こちらでは蓮茶や蓮の実を使ったクッキーをいただきました!

CN編集部

蓮茶は、烏龍茶に近い感じでしたが、香りが豊かでとても美味しかったです!お土産にもおすすめですよ

Klook.com

ロータスファームへの行き方

ロータスファームは、シェムリアップの街の中心から南へ約8km進んだ場所にあります。トンレサップ湖に向かう途中です。

トゥクトゥク等をチャーターして行くこともできますし、体力のある方なら自転車を借りて行くことも可能です! 移動中の景色もぜひ楽しんでくださいね。

トゥクトゥクで行く場合、ドライバーさんに「Lotus Farmへ行きたい」と伝えれば、たいてい伝わります。下記の看板が目印です。

蓮畑は、工房からトゥクトゥクで5〜10分ほどの場所にあるので、ボートツアーに参加する場合には、工房からさらに移動します。シェムリアップの三聖山の一つである「プノン・クロム」の近くです。

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工房&蓮畑が見学できるツアー

ここからは、実際に見学してきた際の様子も含めて、ツアー内容をご紹介していきます。

ツアーやワークショップの説明はすべて英語となりますが、実物を見ながらなので、より内容を理解しやすいと思います!

ロータスシルク制作の様子を見学

まず、ロータスシルクを制作している様子を見学させてもらいました。

収穫したばかりのハスの茎部分を丁寧に洗った後、短くした茎に切り込みを入れて、中から繊維を取り出します。職人さんたちは実に鮮やかな手つきでテキパキ作業をしていましたが、実際にやるのはとても難しそうです!

すべて手作業で繊維を取り出す

取り出した繊維を机の上にまっすぐに並べ、指先で転がして糸状にまとめていきます。平均で、1日に1人250mほどの糸を紡ぐそうです

糸を乾燥させて整えた後は、織り機で布に仕上げていきます。ロータスシルク100%で織ることもあれば、商品によって綿や絹と混ぜることもあります。

基本的に1枚のスカーフで4000mほどのロータスシルクが必要になるそうです。一通りの工程を終えるのに3週間ほどかかるとお話を伺いました。

CN編集部

1枚のスカーフで300ドルほどするのですが、これだけ希少な素材を使っていて、手間がかかっていることを考えると納得の値段ですね!

2012年にはUNESCOから優秀な手工芸品として表彰もされています!

蓮の繊維で織り上げたスカーフ

実は、繊維を取り出した後の茎も余すことなく、紙を作る材料として活用されています!

繊維を取ったあとの茎は紙に加工

実際に蓮の茎で作られた紙も見せてもらいました! 和紙に似た雰囲気の紙で、独特の風合いがあります。

紙を乾燥させている様子

また、こちらの工房ではヴィーガンレザー(動物由来の原材料を使わずにつくられた革)も製作しています。果物とスターチ等を混ぜて作っているそうです。

ヴィーガンレザー(左)/蓮繊維の紙(右)

また、茎だけでなく花の部分も最後まで活用されています。こちらは乾燥させて、お茶にしているそうです

実際に蓮茶を飲ませていただきました! 烏龍茶にやや近い味で、ほんのり良い香りがして、とても美味しかったです。

蓮の花を乾燥させているところ

ボートに乗って蓮畑を見学

そして、今回は工房から少し離れたところにある蓮畑もボートに乗って見学させてもらいました!

CN編集部

基本的に蓮畑の見学はどの季節でもOKだそうです。蓮の花が咲くのは朝方ですが(夕方には蕾に戻ります)、今回は夕日を見るために17時ごろに行きました

今回乗ったボート

蓮畑は想像していたよりもずっと広くて、本当にすばらしい光景でした!

風が凪いでいると、水面に空が反射して、実に幻想的な景色になります。まるで物語の世界に迷い込んだかのような不思議な感覚を体験できました。

CN編集部

まさに筆舌に尽くし難い美しさ! ぜひ実際にご自身で足を運んでみてください

蓮畑は、プノン・クロムと呼ばれる山のすぐ近くにあります。写真で見ると少しわかりにくいですが、山頂には小さな遺跡があり、夕日鑑賞スポットとして有名です。

三聖山のひとつ、プノン・クロム

舟を操縦していたお兄さんが、蓮の花を摘んで、花弁を綺麗に折ってくれました! こうした状態の蓮の花はお供物などでも見かけますね。

色々なタイプの折り方

最終的には、蓮の花と葉っぱでかわいらしいブーケもつくってくれました。飛行機で持って帰ることはできませんが、特別な思い出になりますよね。とても嬉しいサービスでした!

見学した日は少しだけ曇っていましたが、夕日に照らされた蓮畑はとても美しかったです!

シェムリアップには、有名な夕日鑑賞スポットがいろいろありますが、こちらの蓮畑は間違いなく三本指に入るはずです。

CN編集部

Instagramでは、リール動画でボートツアーの様子をアップしています。動画でご覧になりたい方は、ぜひそちらをチェックしてみてください!

舟に乗っていると日影はまったく無いので、日中に行く場合は帽子などを忘れずに持っていきましょう!

ワークショップも参加可能

上記の見学ツアーのほかに、体験型のワークショップも実施しています

いくつかの製品を自分で実際につくって、お土産として持って帰ることが可能です。蓮の実のブレスレットやお香、紙などいろいろなタイプのワークショップがありました。

乾燥した蓮の実

見学ツアーの料金・申し込み

見学ツアーやワークショップの料金は下記の通りです

  • 工房見学ツアー
    5ドル/人[約30分]
  • 蓮畑ボートツアー
    10ドル/人[約60分]
  • 工房見学&ボート&ワークショップ3品
    25ドル/人[約2時間]
  • 工房見学&ボート&ワークショップ6品
    35ドル/人[約3時間]

工房見学とボートツアーに関しては、事前の予約は不要です。ワークショップを含むパッケージツアーを希望する場合は、ロータスファームの公式ホームページから予約をしてください。

旅行会社によっては、ロータスファームの見学を組み込んだツアーを実施している場合もあります。「英語での予約が不安」という方は、日系の旅行会社経由で申し込むのがおすすめです!

ロータスファーム|まとめ

シェムリアップのおすすめ観光スポットである「ロータスファーム」をご紹介しました!

町の中心部からそれほど離れていないのに、美しい大自然が味わえます。工房見学は、ファッションや手工芸に興味がある方にもおすすめです。

カンボジアの観光スポットと言えば、アンコール・ワットをはじめとする遺跡が有名ではありますが、実は他にも隠れた名所はたくさん! 特別な旅の思い出を残したい方は、ぜひロータスファームに足を運んでみてください