
カンボジア旅行で多くの人が訪れる人気都市、シェムリアップとプノンペン。
この2都市間を移動する方法として、おすすめしたいのが寝台バスです。片道約6時間、コスパも良く、移動中にしっかり休めるのが大きな魅力!バス会社によっては清潔な車内や快適なシート、トイレ付きなど、サービス面でも安心して利用できます。
こちらの記事では、実際にLarryta社の夜行バスを利用した体験をもとに、移動の様子やおすすめの予約方法、さらに利用時の注意点まで詳しくご紹介。
シェムリアップ~プノンペン間の距離と移動手段まとめ
カンボジア国内を移動する上で、観光の中心地シェムリアップと首都プノンペンをどう移動するかは重要なポイントです。それぞれの都市の特徴や距離感、そして代表的な移動手段についてわかりやすくまとめました!
2都市間の基本情報と移動時間
シェムリアップは、世界遺産「アンコール・ワット」をはじめとする歴史的建造物が数多く残る、カンボジアを代表する観光都市。毎年世界中から多くの旅行者が訪れます。一方のプノンペンはカンボジアの首都であり、政治・経済の中心地。ビジネスや行政、国際機関の拠点が集まり、活気のある都市として発展を続けています。
この2都市間の距離はおよそ320〜330km。道路の状態や交通状況にもよりますが、バスや車での移動は約6〜7時間が目安です。
飛行機なら約1時間で移動できますが、空港での待機時間や移動も考慮すると、実際には3〜4時間かかるケースもあります。コストや時間、旅のスタイルに合わせて、最適な手段を選びましょう。

シェムリアップとプノンペン間の移動手段
シェムリアップとプノンペンを結ぶ主な移動手段は、以下の4つです。それぞれに特徴があるので、旅行スタイルや予算に応じて使い分けましょう。
飛行機
- 所要時間:約1時間(Siem Reap Angkor International Airport ⇄ Techo International Airport)
- 料金の目安:30〜100USドル程度
早ければ60分で移動可能。ただし、シェムリアップもプノンペンも市街地と空港が離れているため、フライト前後の移動に時間がかかる可能性があります。航空券はLCCやプロモーション価格で安くなる場合もありますが、通常はやや高めです。短期間で効率良く移動したい人におすすめ。
長距離バス(寝台バス含む)
- 所要時間:約6〜7時間
- 料金の目安:6〜18USドル程度
コスパ最重視の移動手段。最近はトイレ付きやリクライニング式、寝台タイプなど快適なバスも増えてきており、旅行者にも人気です。
ミニバン(定員10〜15人の中型車両)
- 所要時間:約5〜6時間 *道路状況による
- 料金の目安:10〜15USドル程度
小回りが利き、乗り合い感覚で利用可能。出発時刻の柔軟性があるため、急ぎの移動や短距離に適しています。
タクシー/プライベートカー
- 所要時間:約5〜6時間 *道路状況による
- 料金の目安:100USドル程度〜 *車種・交渉次第
一番快適で自由度の高い方法。家族連れや荷物が多い方、複数人での移動に向いています。ホテルで手配できることも多いです。
場合によっては、シェムリアップとプノンペンの中間地点にある遺跡に寄って観光するスケジュールも可能です。追加料金で柔軟に移動できるのが魅力ポイント。
寝台バスを選ぶ理由とメリット
数ある移動手段の中でも、今回実際に選んだのは夜行の寝台バス。
観光にも仕事にも便利なシェムリアップ〜プノンペン間の移動を、コスパ良く快適にこなせる方法として注目されています。ここでは、その魅力や選ばれる理由をご紹介!
費用対効果が高い
寝台バスの最大の魅力は、リーズナブルな料金で快適な移動ができることです。
今回利用したLarryta社のバスは片道わずか16ドル。一般的なバスでも10ドル前後で利用できるため、飛行機やプライベートカーに比べて大幅に費用を抑えられます。
それでいて、横になれるリクライニングシートや、トイレ付きの清潔な車内設備を備えているバスも多く、値段以上の快適さが魅力。夜行便であれば宿泊費も節約できるため、宿代+移動費をまとめてカットできるお得な選択肢として、予算を重視する旅行者に人気です。
移動しながら休める効率の良さ
カンボジア旅行では、限られた日程の中で効率よく移動したいというニーズが高まっています。
夜行寝台バスなら、移動時間をそのまま「睡眠時間」として活用できるため、日中を丸ごと観光に使えるのが大きなメリットです。出発は夜21〜23時ごろ、到着は翌朝5〜6時ごろが一般的。
深夜帯の移動でも、足を伸ばして横になれる設計のシートならぐっすり休めることも多く、体力を無駄にせずに次の目的地で活動できる点が魅力です。特に中距離の移動においては、「時間とお金を同時に節約できる」効率の良い手段といえるでしょう。

さすがに熟睡とまではいきませんが、横になれるだけでもだいぶ身体が楽でした!
現地在住者にも人気の移動手段
寝台バスは観光客だけでなく、現地のカンボジア人や在住外国人にも広く利用されている移動手段です。国内出張や帰省の際などにも多く使われており、現地の生活に根ざした存在といえます。
利用者が多いということは、サービスの質や安全性にも一定の信頼があるという証拠。特に、Giant IbisやLarrytaといった大手バス会社は、外国人観光客にも配慮した清潔な車両・英語対応のスタッフ・オンライン予約対応などが整っており、安心して使える環境が整っています。

観光客にとっても、ローカルな移動体験ができるという点で旅の魅力が広がる手段といえますね
【体験レポート】Larryta社の寝台バスに実際に乗ってみた
カンボジア国内では複数のバス会社が寝台バスを運行していますが、今回利用したのは評判の良いLarryta社。実際にプノンペンからシェムリアップまで乗車し、その詳細を体験レポートとしてご紹介します!
予約時の流れとチケット価格
今回の予約は、オンラインで利用可能な予約サイト「Red Bus」(https://www.redbus.com.kh/)を使用しました。

サイトは英語に対応しており、日付・時間帯・運行バス会社・車両タイプ(寝台・リクライニングなど)で条件を絞り込むことができます。

操作もシンプルで、目的地を入力すれば複数の候補が一覧表示されるので初心者にも安心です。支払いはクレジットカード決済が可能。

予約完了後は確認票がメールで送られてきて、当日はスマホ画面を受付で提示するだけでOKです。人気シーズンや週末は満席になることもあるため、早めの予約がベストです!
当日の乗車場所と流れ
プノンペンの発着場所は、市内中心部にあるLarryta社のバスステーションです。Googleマップにも登録されているので、位置確認はスムーズにできます。
当日は、発車時刻の15分前には到着しておきましょう。チェックインカウンターでバウチャー(スマホ画面)を提示すると、スタッフが乗車案内をしてくれます。

スタッフは英語も通じるので、基本的なやり取りには困りません。大型荷物はバス下の荷物スペースに預けられます。貴重品は必ず手荷物として持ち込んでください。バス前方には行き先表示があり、迷う心配はありません。

車内の設備や座席の快適さ
車内には2人シートと1人シートが両脇に配置されており、予約時に選べます。2人シートは見知らぬ人と相席になってしまうので、気をつけてください。
座席スペースは、身長155cm程度なら足を伸ばして横になれる広さでしたが、長身の方はやや足を曲げて寝る必要があります。

車内は土足厳禁で、乗車時に配布される専用バッグに靴を入れるスタイル。靴を脱いでリラックスできる空間づくりがされています。

座席には枕とブランケットがセットされており、冷房が強めのため羽織ものや靴下の持参があると安心です。


また、各席にはUSBポートが備わっておりスマホの充電も可能。車内後方には清潔なトイレも設置されており、夜間でも安心して過ごせます。

今回利用したLarrytaの場合、各シートに水やお手拭き、クラッカー、歯ブラシがアメニティとして設置されていました。

実際の乗車時間と到着までの様子
バスは23:45にプノンペンを出発し、途中停車することなく、翌朝5:45ごろにシェムリアップのLarrytaオフィス付近に到着しました。


夜行便なので、出発後は車内の照明が落ち、比較的静かな環境で休むことができます。軽い揺れはあるものの、走行音は控えめで、深夜には自然と眠りにつくことができました
途中に大きな休憩はないため、飲み物などの準備は必須です。降車後は、周辺に待機しているトゥクトゥクで市内中心部まで簡単にアクセスできます。
寝台バス利用時に知っておきたい注意点
寝台バスはコスパが高く便利な移動手段ですが、快適に過ごすにはいくつかのポイントを押さえておくことが大切です。事前に知っておくと安心な注意点を、実体験をもとに詳しくご紹介します。
防寒対策はしっかりと!
カンボジアは年間を通して高温多湿な気候ですが、寝台バスの車内は冷房がしっかり効いている場合が多く、油断するとかなり寒く感じることもあります!
特に夜間は冷え込みを強く感じやすく、ブランケットが薄手の場合は防寒対策が不十分になることも。寒がりな方は、羽織れるパーカーやカーディガン、長ズボン、靴下などの持参をおすすめします。

防寒グッズを持っているだけで、車内での快適さが格段にアップしますよ!わたし自身は、乗車前に長いジャージに履き替えました
貴重品の自己管理とセキュリティ
寝台バスでは、大きなスーツケースやバックパックはバスの下部に預け、手荷物のみ持ち込む形式が一般的です。
そのため、パスポート・財布・スマホなどの貴重品は必ず手元に保管するようにしましょう。シートの奥側や自分の身体に密着させておくのがおすすめです。
また、個室タイプになっている場合でも、他の乗客との距離が近いため、不意の盗難リスクをゼロにはできません。ファスナー付きバッグや南京錠、セキュリティポーチなどの使用も必要に応じて検討すると安心です。
途中トイレ休憩や持ち物の工夫
バスによっては車内にトイレが完備されていますが、すべての車両にあるとは限らないため事前確認が重要です。
また、車内トイレがあっても利用を控えたい方や、途中でトイレ休憩が設けられるタイプのバスを利用する場合は、出発前に必ずトイレを済ませておくことをおすすめします。
加えて、寝台バスではリラックスして過ごすための歯磨きセット・ミネラルウォーター・軽食などを準備しておくと安心。夜行バスは予期せぬ振動や音が気になることもあるため、自分なりの「快眠グッズ」があると大きな助けになります。
深夜発・早朝着のバスに備えるポイント
夜行バスは出発が深夜、到着が早朝というスケジュールが一般的です。
たとえば今回利用した便は23:45発・翌朝5:45着でした。バスによって発車/到着時刻が様々なので、ご自身のスケジュールに合うものを選びましょう。

このようなスケジュールでは、宿のチェックイン・チェックアウト時間とズレが生じやすいため注意が必要です。到着後すぐに休みたい場合は、アーリーチェックイン可能な宿を選ぶ、またはチェックインまでの時間を過ごせるカフェやスパを事前に調べておくのがおすすめ。
反対に、夜の出発まで時間が空く場合は、荷物預かりサービスを活用するなど、前後の移動計画を立てておくとストレスが減ります。

今回はプノンペン出発前にスパを利用しました。マッサージで身体をリラックスさせて、シャワーも利用できるので夜行バス前におすすめです!
プノンペンとシェムリアップにそれぞれ店舗がある「Bodia Spa」なら遅い時間まで利用できるので、スケジュールに組み込みやすいですよ!
シェムリアップ店舗限定


女性1人旅や子連れの場合
寝台バスは基本的に安全に利用できる交通手段ですが、女性の一人旅や小さな子どもを連れての移動の場合は、より慎重な準備が必要です。バス会社によっては、座席選択時に予約済みの席を予約しているのが男性か女性か分かる仕様になっていることもあります。
子連れの場合は、トイレの有無・空調の強さ・移動時間の長さに応じた持ち物準備も欠かせません。無理のないペースで移動できるよう、余裕を持った計画を立てましょう。
寝台タイプのバスは、夜行に限らず昼間にも運行しています。長距離バスの前後の移動も考えると、昼便を利用する方が安心度は高そうです。ぜひ昼便も候補に含めて検討してみてください!
まとめ|寝台バスはコスパ重視派にぴったりの移動手段
カンボジア国内の主要都市シェムリアップとプノンペンを移動する手段として、寝台バスはコスト・快適さ・効率のバランスに優れた選択肢です。片道6時間前後・15ドル前後の料金で横になって移動できるという手軽さは、予算を抑えつつも旅を快適に楽しみたい旅行者にぴったりです。
もちろん、飛行機やミニバン、タクシーなど、移動スタイルにはさまざまな選択肢があります。限られた日程の中で効率を重視するのか、移動時間も旅の一部として楽しむのかによって、ベストな方法は人それぞれです。特に寝台バスは、夜の時間を有効に使いたい方にとって、コスパ面だけでなくスケジュール管理の面でも大きなメリットがあります。
初めてのカンボジア旅行でも、寝台バスをうまく活用すれば、移動のストレスを最小限に抑えながら各都市の魅力を存分に味わえます。

バス利用を取り入れることで、カンボジアの旅がもっと身近で自由なものに変わるはずです
初めてのカンボジア旅行でもスムーズに移動できるヒントが満載です!