カンボジアの治安ってどうなの?と旅行前に心配になっている方は少なくないと思います。初めての土地だとなかなかイメージも浮かばず不安になりますよね。
基本的な防犯対策をしていれば、それほど危険なことはありませんが、カンボジアの中でも特に有名なシェムリアップでは、観光客をターゲットにした盗難被害が起きていることも事実です。
事前に注意すべきポイントを理解しておけば、被害の可能性を最小限に抑えることはできるので、カンボジア旅行の前にしっかり確認しておきましょう!
カンボジアの治安について
まずは公的機関の出しているカンボジアの治安情報を確認してみましょう。
- 世界治安ランキング
- 外務省の安全情報
世界治安ランキング【2023年版】
2023年の世界治安ランキングでカンボジアは163カ国中、第73位でした。
第9位にランクインしている日本から見ると危ないように感じるかもしれませんが、隣国タイが92位であったり、アメリカ合衆国が131位であることを考えると、一概に「危ない国」だとは言えません。
決して油断してはいけないけれど、旅行するのにリスクが高い国ではないので、「これから初めての海外旅行!」という方でも楽しく過ごせる場所だと思います。
家族旅行や友だち同士のグループ旅行、一人旅にもおすすめの観光地です。
外務省の安全情報
日本の外務省が発表している「カンボジアの危険情報」もチェックしてみましょう。
2024年2月時点では、危険レベルがカンボジア全土で「レベル1(十分注意してください)」に設定されています。
【危険レベル】
●全土
レベル1:十分注意してください。(継続)【ポイント】
● 過去の内戦の時期等に国内に持ち込まれ、いまだ残存する一部の銃火器を使用した強盗事件が度々発生するなど、日本や他の東南アジア諸国と比較して、治安は決して良くありません。● プノンペン都やシェムリアップなどの観光地においては、日本人を含め、外国人が被害者となる犯罪事案が多く発生しています。犯罪の標的とされないよう、十分な対策を講じてください。
●カンボジアで好条件の仕事があるとして勧誘された外国人が監禁状態に置かれ不法行為に強制的に従事させられる事案が発生しています。就労のための渡航に際しては就労先の情報などを十分に確認してください。
海外安全ホームページ(外務省)より
犯罪の中でも特に多いのは、スリや置き引き、空き巣などの金品を狙った軽犯罪です。
残念ながら観光客をターゲットにしている犯罪者もいるので、「日本とはちがう」と意識を切り替えて行動するようしましょう。
Klook.comカンボジアでよくある犯罪例
ここでは、日本人などの旅行者が被害に遭いやすいケースを中心にご紹介していきます。
「自分には関係ない」と思っていても、ちょっとした油断がリスクを高めることにつながるので、ぜひ旅行前に目を通してくださいね!
今回は、実際過去に自分が遭遇したケースもお伝えしたいと思います。
実は数年前にプノンペンで「賭博詐欺」の被害に遭いかけたことがあります。見知らぬカンボジア人の女性が話しかけてきて、「一緒にお茶をしよう」と誘ってきました。
初めのうちは他愛もない世間話だったのですが、途中から別の男性も会話に加わってきて、「ポーカーで絶対に勝てるコツを教えてあげるから、一緒に大儲けしよう!」と畳み掛けてきました。
当時、すでに賭博詐欺の手口はガイドブックで読んだことがあったので、その場をすぐに立ち去り事なきを得ましたが、危ない経験だったなと思います。そう簡単にうまい儲け話があるわけがないので、甘い誘いには警戒するようにしてくださいね!
「さらに詳しい犯罪被害事例を知りたい」という方は、ぜひ在カンボジア日本国大使館のホームページを見てみてください。
今回ご紹介したケース以外も詳しく書かれています。
ほかのトラブル対策はコチラ
被害を防ぐための10の対策
次に、こうした犯罪被害のリスクを下げるための対策をご紹介。
楽しい海外旅行で気持ちが緩むこともありますが、「日本とはちがう場所にいる」という意識を常に持つことも大切です。
また、旅慣れしている人でもうっかり油断してしまうことがあるので、初心を忘れずに行動していきましょう!
夜間の1人歩きはしない
人通りの少ない道を単独で歩くのは、男女問わず危険です。尾行されて、途中で襲われるケースもあるので、できるだけ夜間の外出は控えましょう。
移動する場合には、信頼できるドライバーさんにトゥクトゥクをお願いしたり、配車アプリなどを利用したりするようにしましょう。
貴重品は分散させる
貴重品をまとめて1カ所に持つのも危険です。万が一、盗難などの被害に遭ったときを想定して、できるだけ複数箇所に分散して保管するようにしましょう。
クレジットカードを複数持っている人は、別々に保管しておくのがオススメです。ただし、あまり分散させすぎると管理も大変になるので、3カ所程度に留めておきましょう。
セキュリティポーチの
併用もオススメ!
セーフティBoxや鍵付き鞄を活用
場合によっては、泊まっている宿のセキュリティBox(金庫)を利用するのもオススメです。
自分で暗証番号を設定するタイプの金庫は、番号を忘れないように注意しましょう。
中には宿泊しているホテル内で盗難の被害に遭ったケースもあります。現金に限らず、価値のあるもの(アクセサリーや時計、電子機器など)はしっかりと保管しておきましょう。宿泊先の口コミをチェックしておくことも大切です。
余計なトラブルを避けるためにも、スーツケースや鞄にはぜひ鍵をつけてください。
防犯には
ワイヤーロックが有効!
外でスマホを無防備に使わない
外でスマートフォンを操作しているときに、ひったくりの被害に遭う事件が発生しています。画面に集中していると周囲への警戒が疎かになるので、できるだけ外でスマホを操作するのは控えましょう。
どうしても使う必要がある場合は、周囲をしっかり確認してから、短時間で済ませるようにしてください。スマホショルダーでぶら下げたままにしたり、ポケットに入れたりするのも、盗られる可能性があるので危険です。
貴重品は中の見えないバッグに入れて、体の前に持つようにしましょう。
貴重品は分散しておくのがオススメ
派手な格好をしない
「せっかくなら旅先でオシャレがしたい!」という気持ちもよく分かりますが、目立つ格好をしていると犯罪のターゲットにされやすいです。
一目で高級品だとわかるような服装や持ち物は避けるようにしましょう。
防犯的な理由を抜きにしても、失くしたり汚したりする可能性があるので、高価なものはオススメしません。
シェムリアップ旅行で厳格なドレスコードが求められる場面はほぼ無いので、ある程度の機能性を重視して服や持ち物を準備するのが良いかと思います。
鞄の持ち方に注意する
常に自分の鞄から目を離さないようにしてください。
特に、周りに人がいる場所やトゥクトゥク等に乗車しているときは要注意です! ハンドバッグは特にひったくりに狙われやすいので気をつけてください。
道を歩く際は、歩道側に鞄を持たないことも大切です。
ショルダーバッグの場合、後ろから走ってきたバイクに紐を引っ張られて転倒する危険もあります。リュックタイプは基本的には安心ですが、人が多い場所では前に抱えるようにしてください。
オススメのタイプの鞄
トゥクトゥクに乗っているときに、後ろから来たバイクに鞄やスマホを盗られたケースもあります。乗車中はしっかりと荷物を抱えておいてください。
たくさんの現金を見せない
旅行の際はまとまった金額を持っていることが多いですが、周囲の人にできるだけ見られないように注意しましょう。
屋台や土産物屋などで買い物をする際は、小額紙幣だけを入れた別財布を使うのがオススメです。
街中で両替をする際やATMで現金を引き出す際も、できるだけ大きい金額を持っていることを周りに知られないようにしましょう。
初対面の人は警戒する
旅行者をターゲットにした詐欺グループによる被害も報告されています。ショッピングモールや飲食店等で、いきなり流暢な日本語で話しかけられた場合には、まずは警戒してください。
基本的にはカンボジアの人は、親切で面倒見のいい方が多いですが、残念ながら中には悪意を持って近づいてくる人もいます。
やけに馴れ馴れしく接してくる人物は要注意です。本当に信頼できる人でない限り、その人と一緒に行動することは避けましょう。
「日本円(お金)を見せてほしい」と話しかけて、相手が気を逸らした隙に貴重品や現金を奪うという手口が近隣国で報告されています。そのような誘いには乗らないようにしましょう
万が一のときは抵抗しない
万が一、スリやひったくり、強盗などの事件に遭遇してしまった場合、抵抗したり追いかけたりすることは絶対にやめましょう。
相手が武器(刃物や銃火器)を所持している可能性もあり、さらに被害が深刻化する危険性があります。
一番優先すべきは、自分の生命や身体を守ることです。強盗犯から金品を要求された場合には、まずは大人しく従うようにしてください。
よくある犯罪例を把握しておく
直接的な効果があるわけではありませんが、訪れる旅先でどういったトラブルが多いのかを把握しておくことで、万が一そういった事例に遭遇してしまった際も比較的早く対応することができます。
外務省や大使館のページ、ガイドブックなどのトラブル・犯罪事例は旅行前にチェックしておくことをお勧めします!
実際、先ほどご紹介したわたし自身の「詐欺未遂」のケースも、事前にガイドブックで読んでいた事例と酷似していたため、早めにその場を離脱することができました
緊急時の備えをしっかり!
- 海外旅行保険に加入しておく
- 緊急連絡先を紙に控えておく
- 外務省の「たびレジ」に登録しておく
海外旅行保険に加入しておく
いざという時のために海外旅行保険は必須です!
海外旅行保険は病気や怪我のときだけでなく、携行品が被害にあったときにも補償してもらえることがあります。クレジットカードに付帯している旅行保険もあるので、まずはご自身が加入しているかどうかチェックしてみましょう。
エポスカードは海外旅行の際におすすめのクレジットカードです。クレジットカードは複数枚持っていると安心なので、2枚目を検討している方はぜひチェックしてみてください。
エポスカードって何?
もしくは、東京海上日動の海外旅行保険なら、インターネットから手続きもできるので簡単です。もしくは出発直前に空港で加入する方法もあります。くわしくは公式サイトで確認してみてくださいね!
いずれにしても、出発前に必ず海外旅行保険には加入していきましょう!
緊急連絡先を控えておく
緊急時のために必要な連絡先を控えておくことも大切です。
スマートフォンが盗られてしまう可能性もあるので、データだけでなく紙でもメモしておきましょう。
緊急時はパニックになっていることもあるので、事前にしっかりと必要な連絡先をメモしておきましょう!
多くのホテルやゲストハウスは、名刺サイズのカードをフロントに置いています。宿泊先を伝える必要がある場合に便利なので、1枚はもらっておきましょう。
外務省の「たびレジ」に登録しておく
日本の外務省が提供している「たびレジ」というサービスをご存知でしょうか?
渡航先に関する安全情報をメールなどで受け取れるサービスです。
「たびレジ」に登録しておくと、旅行先の最新情報を入手することができます。
また、それだけでなく旅先で何かしらの事件や事故に巻き込まれた際には、素早く支援が届く仕組みになっています。渡航先の地域で、災害などが発生したときにも役にたつサービスです。
「たびレジ」はLINEアカウントと連携させることもできるので、手軽に情報をチェックすることができます
カンボジアの治安|まとめ
カンボジア旅行を楽しく安全に過ごすためのポイントをご紹介してきました。
日本とは異なる状況なので不安に感じる部分もあるかも知れませんが、基本的なルールを守って行動していれば、危険に遭遇する可能性はそれほど高くありません。
現地の安全情報や犯罪例を知っておくだけでも防犯につながるので、出発前にしっかりとポイントを再確認してくださいね!
カンボジア旅行でおすすめの
クレジットカード
安全にカンボジア旅行を楽しむためにも大切なポイントです!ぜひ同行者の方とも意識を共有しておきましょう。