毎年12月にシェムリアップでは、「アンコールワット国際ハーフマラソン」が開催されています。
こちらの大会の特徴はなんといっても、遺跡エリアの中を走ることができるという点。
世界遺産の中を走ることのできる貴重なチャンスになっています!
ハーフマラソンの部だけでなく、短いコースもあるので、初心者でも参加できます。渡航のタイミングが合えば記念に参加してみるのも良いですね!
アンコールワット国際ハーフマラソンとは?
「アンコールワット国際ハーフマラソン」は、1996年から開催されている国際ハーフマラソンの大会です。
このマラソンの特徴は、なんといっても世界遺産であるアンコール遺跡群がマラソンコースになっているということです。
大会名は「ハーフマラソン」となっていますが、他の部門も設定されており、初心者でも参加することが可能です。
カテゴリー | 参加資格 | 制限時間 |
---|---|---|
21km(ハーフマラソン) | 16歳以上 | 4時間 |
10km | 13歳以上 | 2時間 |
5km Fun Run | 大人 大人同伴の子供 | 1時間 |
3km Fun Run | 大人 大人同伴の子供 | 45分 |
上記記載以外にも「21km車椅子」「10km(義足・義手)」などのカテゴリーがあります。
プロ選手からアマチュアまで、2023年大会では78の国と地域からトータルで1万人を超える参加者があったそうです。
外国人の参加は、イギリス、アメリカ、フランスからが多いそうですが、当日は日本人のランナーもたくさん見かけました。
5km、3kmの部は、少し早足で歩くくらいのペースでも制限時間内でのゴールが可能です。お年寄りから小さな子供まで参加しているので、マラソンに挑戦したことがない方でも問題ありません。
2022年大会の優勝者はタレントの猫ひろしさんでした。猫ひろしさんは、カンボジア国籍を取得して、リオ五輪にも出場していましたね!
※2023年大会には、猫ひろしさんは参加していなかったようです。
マラソンコース
21kmの部
「小回りコース」を反時計回りに走るコースです。
バンテアイ・クデイ、タプローム、タケオと周り、勝利の門からアンコール・トム内に入ります。その後、バイヨンの脇を通り、南大門から抜け、アンコール・ワットへと戻るコースとなっています。
バンテアイ・クデイ、タプローム、タケオなどは、コースから遺跡を見ることができませんが、勝利の門、バイヨン、南大門などは遺跡の雰囲気を楽しむことができるはずです。
10kmの部
アンコールトムの方面にスタートします。南大門からアンコールトムに入り、バイヨンの脇を走り抜け、北の門で折り返し、再度バイヨン、南大門を通って、アンコールワットまで戻ります。
コースの大半がアンコールトム内なので、いちばん遺跡を楽しむことができるコースでしょう。カメラを片手に走る方もたくさんいます。
5km & 3kmの部
いずれもアンコールワットの環濠に沿って走るコースになっています。
コースからアンコールワットは見えないですが、お堀沿いを走るので、気持ちの良い空気が感じられます。
アンコールワット国際ハーフマラソンの申し込み方法
申し込み方法は、大きく分けて2つあります。
- 個人で申し込みをする
- 旅行会社に申込代行をお願いする
今回は「5kmの部」に個人で申し込みをしました。ここで記載する申し込み方法などは、2023年大会のものです。
2024年以降の大会情報は2023年12月時点で未発表です(毎年6月頃に発表されてます)
個人で参加申し込みをする場合
World’s Marathonsというサイトから受け付けています。カンボジアのマラソン大会だけでなく、世界中の国際マラソンの申し込みが可能です。
サイトはすべて英語での記載ですが、入力内容は名前、生年月日、パスポート番号、緊急連絡先など、一般的な内容となっているので難しくありません。
金額はユーロでの表記となっており、クレジットカード決済です。
申し込み完了後に送られてくるメールにて最終受付をするので、きちんとメールを保存しておきましょう。
旅行会社に申込代行をお願いする場合
英語での個人申込が不安な場合、旅行会社を通じて申込代行をお願いすることも可能です。
現地旅行会社である以下の2社では、エントリー代行を行なっています。(2023年大会)
基本的に必要事項等は個人で申し込む場合と同様ですが、すべて日本語で対応となります。
また、マラソン前日もしくは前々日には現地で最終登録をして、ビブス(ゼッケン)や大会グッズなどを受け取る必要があるのですが、エントリー代行をお願いすると、ホテルまで届けてもらえます。
ただし、申込締切や参加費用などは、個人申込とは異なりますので、ご注意ください。
マラソンのエントリーだけでなく、航空券やホテルまで含めて、すべてパッケージで申込をする場合は、大手旅行会社HISを利用するとよいでしょう。
マラソンの開催日程に合わせて、遺跡観光も含めてのツアー旅行となります。
マラソン当日の往復の移動や食事までサポートしてくれるので、海外のマラソン大会に参加したことがないという方でも安心です。
マラソン大会前日〜当日の動き
マラソン大会前日までに準備すること、そして大会当日の動きについて確認をしておきましょう。
トレーニングや体調管理はもちろんですが、前日までに最終受付をしなければいけません。忘れないように注意してください!
最終受付(大会の前々日・前日)
大会の前々日もしくは前日に、最終受付をしなければいけません(受付時間・受付場所は申込完了後に送信されるメールに記載しています。)
そこで、自分の名前とエントリー番号が書かれたビブス、遺跡エリアへのアクセスカード、記念シャツなどの大会グッズを受け取ります。
*旅行会社を通じて申込をした場合、最終受付も旅行会社側で代行する場合があります。お申し込みの際にご確認ください。
2023年大会では、最終受付はCourtyard by Marriott Siem Reap Resortにて行われました。
シェムリアップ中心部からトゥクトゥクで5分程度の場所にあります。申込完了メールとパスポートを持っていきましょう。以下のものを受け取ります。
- ビブス(名前・エントリー番号入り)
- 遺跡エリアへのアクセスカード
- 大会シャツ
- パンフレット
- ナップサック
通常、遺跡エリアにはアンコールパスがなければ入ることができません。
しかし、大会参加者はアクセスカードがあれば、前々日からマラソンコースに立ち入ることができ、コースの下見が可能です。
このアクセスカードは、あくまで「マラソンコース内への立入許可」であり、遺跡自体には入ることができないのでご注意ください。
マラソン大会当日
当日のタイムスケジュールは以下の通りです。(2023年大会)
参加する部門によって、スタート時刻が異なります。
4:45・・選手の到着
5:00・・スタンバイ
5:15・・21km車椅子 スタート
5:30・・21km スタート
5:45・・10km スタート
6:00・・5km スタート
6:10・・3kmスタート
9:30・・閉会式
10:30・・国歌斉唱
「参加するランナーは4:30にスタートエリアに到着のこと」という記載もあります。
公式パンフレットの情報を和訳転載しています。上記タイムスケジュールの「選手の到着」「スタンバイ」との違いがよく分かりません。
私は4:30頃に到着しましたが、すでに多くの人が集まっていました。(それでもスタート時の半数くらいです)
荷物がある場合は、スタートまでにBag Depositで預けるようにしましょう。
アンコールワットの西参道の正面がメインステージとなっており、マラソンのスタートもここからかです。
5時前頃から開会式が始まりました。
元オリンピック選手の有森裕子さんが代表理事を務めるNPOが大会運営に関わっているらしく、有森さんの挨拶もありました。
参加する部門によって、待機場所が異なります。時間までに指定された場所に行くようにしましょう。看板を持った係員がいるので、すぐに分かります。
到着後は特に手続きなどは必要ありません。準備運動などをしておきましょう。「4:30集合」と書かれていたので、その時間に行きましたが、結構時間を持て余してしまいました。各部門のスタート時間に到着していれば問題ないでしょう。
いちばん初めのスタートは5:15です。その数10分前には、コースとなる道路が封鎖されるはずなので、あまり直前すぎると渋滞などに巻き込まれる可能性があります。
スタート後は、怪我のないように楽しみましょう。
スタート時刻はちょうど日の出の時間の前後になります。景色も楽しみつつ、走ります!
ゴールしたら完走メダルを忘れずに受け取りましょう。
参加する部門などにもよりますが、早ければ7時頃にはゴールしているでしょう。クールダウンしたり、記念撮影をしている方がいます。
閉会式や表彰などは、9:30からとなります。特に表彰に関係なければ、帰っても構いません。
駐車場近辺は、トゥクトゥクや自動車、大型バスなどでとても混雑しているので注意しましょう。
マラソンの後は
スパ&マッサージ!
マラソン参加の際の注意事項
マラソンコースは基本的に平坦な道のりなので初心者でも比較的参加しやすいイベントですが、スポーツ大会である以上、怪我などのリスクはゼロではありません。
会場には救護スペースなども設けられていますが、万が一に備えてご自身で海外旅行保険に加入しておきましょう。参加される場合には、ぜひ安全に気をつけながら楽しんでくださいね!
長時間のフライトや慣れない土地で体調を崩す可能性もあります。体調がすぐれない場合には無理をしないようにしましょう
また、当日の会場までの移動は、前日までに手配しておくことをお勧めします。
大会には多くの人が参加するため、当日ではなかなかトゥクトゥクが捕まらない可能性もあります。宿泊先のフロントで事前に手配を頼んでおくのが安心です。
シェムリアップ市内から会場(アンコールワット)までは、トゥクトゥクで20分程度です。
アンコールワット国際ハーフマラソン|まとめ
世界遺産の中を走るマラソン大会は、めったにありません。アンコールワットの朝日を横目に、走ってみるのはいかがでしょうか。
プロランナーから初心者のアマチュア・ランナーまで多く方が楽しめる国際マラソン大会です!
2023年の大会に参加したので、体験レポートを残しておきます!