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クバール・スピアン遺跡|川底に刻まれた水中遺跡と山道トレッキング

クバールスピアンは川底にレリーフが刻まれたカンボジアでも珍しい水中遺跡です。

この遺跡は山の中にあり、麓から30〜40分ほどのトレッキングが必要になります。思わぬところに遺跡が隠れているので、大自然の中で探検気分が味わえます。

ちょっと特別な遺跡観光をしたいなら「クバールスピアン」がおすすめです!

CN編集部

遺跡だけでなく、頂上エリアにたどり着くまでのトレッキングや豊かな自然が楽しめるのも魅力です!

クバールスピアンってどんな遺跡?

この遺跡は1968年2月にフランス国立極東学院の担当者が、地元の人々の証言をもとに発見しました。

スーリヤヴァルマン1世とその甥であるウダヤーディティヤヴァルマン2世の時代(11世紀)に作られたのではないかと言われています。アンコール・ワット建設の少し前にあたる時代です。

クバールスピアン
CN編集部

クメール語で、クバールは「頭」、スピアンは「橋」を意味します。全体で「橋の頭」という意味になりますね。

水中に刻まれたレリーフは珍しく、ここを流れる水は聖水と化し、シェムリアップの土地を潤すと言われています。この聖水で当時の王たちは沐浴をしていたそうです。ぜひ皆さんも実際に手で触れてみてくださいね。

クバールスピアン基本情報
  • 時代:11世紀
  • 宗教:ヒンドゥー教
    *ヴィシュヌ神やリンガ、ブラフマーが祀られている
  • 見学時間の目安:3時間
    *駐車場から山頂までの往復の移動時間も含みます
  • 建設した王
    スーリヤヴァルマン1世
    ウダヤーディティヤヴァルマン2世

クバールスピアンまでの行き方

クバールスピアンは、シェムリアップ中心部から離れたところに位置します。

他の遺跡と組み合わせて、観光プランを立てるのがよいでしょう。

シェムリアップ市内から約50km

シェムリアップから北に約50km、プノンクーレン国立公園内に位置します。片道およそ1時間半程度です。

麓までトゥクトゥクで向かうことができ、30〜35ドル程度が相場となります。他の遺跡と組み合わせた場合には、料金が変わるので交渉してくださいね。

クバールスピアンはアンコールパスの対象遺跡なので、訪問の際はアンコールパスが必要になります。

セットで訪れたい遺跡

クバールスピアンは単体で訪れるよりも、他の遺跡と組み合わせて観光することが多いです。

一番人気なのは「バンテアイ・スレイ」とのセットです。そのあとに「ベンメリア」に向かうこともできます。

便利&快適な現地ツアーを活用!

CN編集部

ほかにも地雷博物館バタフライセンターと組み合わせる観光ルートもおすすめです

バンテアイ・スレイ遺跡
バンテアイ・スレイ遺跡
ベンメリア遺跡
ベンメリア遺跡

近くにプノンクーレンもありますが、こちらは急勾配のためトゥクトゥクで向かうことができません。また、その日の入場は正午までに制限されていて、プノンクーレンに向かうにはアンコールパスの他に別途入場料(20USD)が必要です。

こちらの記事もご参考に!

頂上エリアまでの行き方

トゥクトゥクや車で行けるのは、麓の駐車場までです。そこから先は山道を歩いて登って行くことになります。

ここからスタート!

片道は約1500mで、なだらかな傾斜になっています。

ただし、所々傾斜が厳しい場所や階段で登る場所もあるので、動きやすい服装で訪問しましょう! 片道およそ30〜40分程度で到着するはずです。

クバールスピアン

基本的に道は一本になっているので迷うことはありません。分かれ道になっている箇所もありますが、迂回して同じ場所に辿り着きます。

途中で目的地までの距離を示した看板が立っているので、参考にしてくださいね。

クバールスピアンまでの山道

山道の途中で休憩ができる小屋がありますが、売店やトイレはありません。まれに途中で露店が開かれている場合もありますが、常にあるとは限りません。

スタートしてから駐車場に戻ってくるまで2時間程度はかかるので、水は駐車場の売店であらかじめ買って、トイレも済ませておきましょう

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麓のトイレは比較的新しく綺麗な状態でした。遺跡のチケットを持っている人は無料で利用することができます!

山の麓(駐車場)にある観光客用トイレ

日陰が多いので比較的涼しく、直射日光はあまり心配ありませんが、水分補給はぜひこまめに行ってください。

クバールスピアンまでの山道
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遺跡だけでなく、トレッキングも楽しめるのがクバールスピアンの魅力の一つです!ぜひ豊かな自然の空気も堪能してくださいね。

クバールスピアン
途中で巨石に掘られたレリーフを発見

クバールスピアンの見どころ!

クバールスピアンはなんといっても自然の中の遺跡。他の遺跡にはない魅力がいっぱいです。

  • 神秘的な水中遺跡
  • 美しい緑と滝

観光のベストシーズンは?

美しい緑と渓流を楽しむなら、7月〜8月または2月〜12月ごろがオススメです。水量が多い雨季には水深が増し、遺跡がきれいに見えない場合があります。

また、乾季も水が干上がることがあるので、「水中遺跡」を楽しみたいなら水が流れる時期が良いでしょう。ただし、干上がった結果、乾季にしか見れない遺跡も露出することになるので、そちらも一見の価値アリです!

クバールスピアン

神秘的な水中遺跡

クバールスピアン遺跡は、約200mにわたって川底の岩にレリーフが彫られています。

大きく分けて「上流エリア」と「下流エリア」があるので、ぜひどちらも忘れずにチェックしてください。上流から道に沿って下り、木の長い階段を降りると、下流エリアに着きます。ここでは、遺跡だけでなく美しい滝も見どころです。

CN編集部

レリーフは色々なところに散在しているので、ぜひ探検気分でじっくり探してみてくださいね!

クバールスピアン
大蛇アナンタの上に横たわるヴィシュヌと妻ラクシュミー
クバールスピアン
4本の腕を持つブラフマー
クバールスピアン
聖牛ナンディンに乗るシヴァと妻パールヴァティー
クバールスピアン
リンガとヨニ
クバールスピアン
シヴァの妻パールヴァティー
クバールスピアン
たくさんのリンガ

美しい緑と滝

見どころは遺跡だけでなく、美しい自然も魅力の一つです。下流エリアには滝が流れています。水量の多いシーズンは、この辺りで水浴びを楽しむ地元の人々も多いです。

クバールスピアン
下流エリアにある滝
ナンディンの上に乗るシヴァとウマ
クバールスピアン
上流エリアの川

神秘的な森の雰囲気に癒されること間違いなし!上り坂で体力を使っているので、ぜひ自然を眺めながら休憩してくださいね。

観光の注意点

クバールスピアンは魅力たっぷりの遺跡ですが、山の中にあるため、訪れる際にはいくつかの準備と注意が必要です。

安全のために事前に確認しておいてください。

歩きやすい靴は必須

比較的なだらかな山道ですが、途中で大きな岩を登ったり、木の根を踏み越えたりすることもあります。また、木の階段や岩肌は苔ですべりやすくなっていることもあるので、足元には注意が必要です。

履き慣れたスニーカーなど、安全な靴で訪れてください。ときどきサンダルで訪れる観光客を目にしますが、思わぬ怪我につながる可能性があり、とても危険です。

CN編集部

わたし自身、実は高所恐怖症ですが……不安に感じるようなポイントはありませんでした。安全に注意して登れば大丈夫ですよ!

クバールスピアン

虫刺されに注意

森の中なので、蚊に刺される可能性は高くなります。虫除けスプレーや虫刺されの薬などを持参していきましょう。

また、日本では見かけない珍しい虫に遭遇することもありますが、刺されると腫れる恐れがあるので、むやみに近づかないようにしましょう。

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規定ルートから外れない

頂上エリアまでは、基本的に一本道です。ルートから外れると危ないので、かならず案内板に従って進みましょう。

歩道以外の森の中のエリアは、地雷の撤去が完了していない危険性があります。赤い看板が出ている場合には、その先に立ち入らないようにしてください。

ゴミなどはマナーを守って

自然保護のためにも、ゴミの処理には十分気をつけてください。山道には何箇所かゴミ箱が設置されているので、必要な場合にはそちらを利用しましょう。

単独行動はできれば避ける

山の中の遺跡であるため、単独行動はできれば避けたほうが無難です。観光客もあまり多くはありません。

どうしても訪れる場合は、午前中の明るい時間帯を選ぶようにしましょう。ガイド付きのツアーに申し込むのもオススメです!

クバールスピアン

クバールスピアンのポイントまとめ

実は隠れた人気スポット「クバールスピアン」の紹介はいかがでしたか?

「ちょっと普通の遺跡観光は飽きたな…」というときに、このクバールスピアンはピッタリです!森の中を進みながら探検気分を味わえるだけでなく、豊かな自然に身も心も癒されます。

ここが見どころ!
  • アナンタに横たわるヴィシュヌ神と妻ラクシュミー
  • 聖牛ナンディンに乗るシヴァ神と妻パールヴァティー
  • 4本の腕をもつブラフマー神
  • 下流エリアの滝(雨季がベスト)

上記でご紹介した通り、バンテアイ・スレイなどの他の遺跡と組み合わせての観光がオススメです。ぜひスケジュールに組み込んでみてくださいね!

クバールスピアン