カンボジアの遺跡といえばアンコール・ワットがお馴染みですが、実はまだまだ他にも魅力的な遺跡がたくさんあります!
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カンボジアの象徴!アンコール・ワット
言わずと知れたカンボジアの代名詞!
カンボジアの国旗にもその姿は描かれ、国のシンボルとして広く親しまれています。
アンコール・ワットは、12世紀前半にスールヤヴァルマン2世によって建てられたヒンドゥー教の寺院です。ヒンドゥー教三大神の中のヴィシュヌ神に捧げられました。その壮大なスケールは、東南アジアの世界遺産の中でも圧倒的な存在感を放っています!
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最大規模の遺跡!アンコール・トム
アンコール・トムは、アンコール・ワット寺院の北に位置する巨大な城郭都市の遺跡です。かつては、広大な敷地の中に寺院だけでなく王宮や村も存在していました。
一辺3kmの堀と高さ8mの城壁で囲まれており、外部とは南大門、北大門、西大門、死者の門、勝利の門の5つの城門でつながっています。アンコール・トム内を徒歩で移動するのは大変なため、基本的に車やトゥクトゥク、自転車などを使って移動します。
アンコール・トム内には多数の遺跡が存在していますが、観光スポットとして人気なのは、バイヨンと王宮エリア、南大門の3つです。
バイヨン寺院 Bayon
四面仏で有名なバイヨン寺院。迷路のように入り組んだ通路は雰囲気たっぷりで、探検気分を味わえます。壁面彫刻も見応えたっぷりで、当時の人々の生活の様子を探る貴重な資料にもなっています。
アンコール・ワットとは異なる雰囲気の遺跡なので、ぜひ両方を比較しながら鑑賞してみてください。
バイヨン寺院についてもっと詳しく!
王宮エリア Royal Palace Area
バイヨン寺院をじっくり鑑賞した後は、そのすぐ北側にある王宮エリアに向かいましょう。
王宮自体は木造建築だったため、跡しか残っていませんが、石造寺院やテラスは今でもその姿が残っています。
三島由紀夫の小説「ライ王のテラス」のモデルになったのが、まさにアンコール・トムです。遺跡に設置されているライ王象はレプリカで、本物は首都プノンペンの国立博物館で展示されています。
南大門 South Gate
アンコール・ワットとアンコール・トムを繋ぐ道に存在するのが南大門(South Gate)です。見どころは門の前にずらりと並んだ欄干です。左右にそれぞれ54体の石像が並び、ヒンドゥー教の神話「乳海攪拌」を表しています。
ヒンドゥー教における「天地創造」の神話です。アンコール・ワットの第一回廊東側にもその姿が描かれています。太古、神々とアシュラ(悪魔)がヴィシュヌ神の指示のもと、協力して大海をかき回し、そこから様々な生物や不老不死の妙薬「アムリタ」が生まれた、というエピソードです。
城門のデザインは、5つ(南大門、北大門、西大門、死者の門、勝利の門)すべて同じですが、南大門が最も保存状態が良く、多くの観光客は南大門を通ってアンコール・トムに入ります。入り口付近は混雑することが多いため、写真を撮影する場合には早朝がオススメです。
見どころ満載!小回りコースの遺跡
ここでは小回りコース内の遺跡をご紹介します!
すべて立ち寄るとかなり時間がかかるので、有名な遺跡を中心にスケジュールを組み、他は車窓から外観を見学することもできます。
タ・プロームはアンコール遺跡群の中でも必見のスポットです。ぜひお見逃しなく! 現地オプショナルツアーの利用がおすすめです
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タ・プローム寺院 Ta Prohm
映画の撮影でも使われた有名な寺院です。アンコール遺跡群の中でも特に人気の高いスポットなので、混雑する時間帯を避けて、午前中の早い時間帯に訪れるのがベター。
遺跡に絡みついたスポアン(ガジュマルの一種)は見応えたっぷりです。
遺跡そのものだけでなく、森に囲まれた遺跡の雰囲気もあわせて堪能してください。情緒あふれるロマンチックな遺跡でファンもとても多いです。
バンテアイ・クデイ
比較的小さな遺跡ですが、訪れる観光客はそれほど多くなく「穴場スポット」とも呼べる特にオススメの遺跡の一つです。
じっくりと鑑賞するにはぴったりの場所なので、ぜひお気に入りのベストショットを撮影してみてはいかがでしょうか。
興味深い歴史エピソード
2001年3月、発掘調査中だったバンテアイ・クデイの土中から多数の「頭のない仏像」が発見されました。仏像は埋められる以前に頭部と胴部をすでに砕かれ、その後に丁寧に埋められていたそうです。実はこれらの「壊された仏像」は、リアクション・シヴァイテ(シヴァ派教徒の反動)によるものだったと言われています。
アンコール朝の中でも特に有名なジャヤヴァルマン7世は、歴代の王とは異なり、仏教(大乗仏教)を信仰していました。ジャヤヴァルマン7世によって建立された寺院は、タ・プロームやプリア・カーン、ニャック・ポアン、バイヨンなど、枚挙にいとまがありません。これらは仏教寺院として奉られました。
しかし、ジャヤヴァルマン7世の没後、再びヒンドゥー教が国の中心となり、それまでの反動で廃仏行為に繋がったのではないかと推測されています。当時の宗教事情を知るとても興味深いエピソードです。
スラ・スラン Srah Srang
東西700m、南北300mの大きさの人工池で、周囲には石段が設けられており、今でも水を湛えています。
スラ・スランは日本語で「沐浴の池」という意味で、かつてはここで王や高僧が沐浴したのではないか、という言い伝えが残っています。
隠れた人気!大回りコースの遺跡
ここでは大回りコースの遺跡を紹介します。小回りコースに比べて観光客は少なめなので、スケジュールに余裕がある人はぜひこちらも訪れてみてください!
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ここでは、特におすすめの「プリア・カン」と「ニャック・ポアン」の見どころをご紹介します!
プリア・カン Preah Khan
この遺跡はぜひタ・プローム寺院と比較して鑑賞してみてください。タ・プローム寺院がジャヤヴァルマン7世の母に捧げられたものであるのに対し、プリア・カン寺院は父のために建立されたと言われています。
美しいデヴァタ(神)の彫刻が多く残っており、他の遺跡と比較して保存状態は良好です。プリア・カン寺院でも遺跡に絡み付く巨大なスポアン(大樹)の姿を目にすることができます。
また、プリア・カン寺院の東側のエリアに存在する二階建ての建造物は、アンコール遺跡群の中でもとても特徴的です。危ないので上の階に登ることはできませんが、ぜひ間近でその姿を確かめてみてください。
ニャック・ポアン Neak Pean
ニャック・ポアンもジャヤヴァルマン7世によって建立された仏教寺院で、北バライ(貯水池)の中央にあります。北バライは、15世紀にアユタヤ王朝に侵略された際に干上がってしまいましたが、現在は土手の修復により一部は水を留めています。
寺院の中央にも5つの貯水池があり、かつては病気を治療するための場所として使われていたと言われています。中央祠堂には2匹の大蛇が祭壇を取り囲んでおり、ニャック・ポアン(絡み合う蛇)の名前の由来にもなりました。残念ながら、現在は中央祠堂に立ち入ることが禁止されています。中央部を見たい人は、カメラのズーム機能や双眼鏡を使ってみてください。
ニャック・ポアンは、他の遺跡と比べてとてもユニークな場所です。小規模の遺跡ですが、中心部に向かう橋から見える景色は素晴らしく、天気が良い日には水面が鏡のように見えることもあります。
また、ニャック・ポアンには神馬ヴァラーハの像があり(下写真の左側)、シェムリアップ空港にも同様のモチーフが飾られています。雨季には下半分が水に浸かっていますが、乾季になると全体像を目にすることができます。
善良な商人シンハラとその仲間は嵐に遭い、人喰い女たちの住む島に打ち上げられた。しかし、彼らは美しい姿をした女たちの本性に気づかず、次々に女たちの夫になっていく。ある日、部屋の隅のランプが「女たちは恐ろしい人喰い女で、お前たちに危機が迫っている。海辺にいる馬に乗って逃げよ。ただし馬に乗ったら決して目を開けてはいけない」というお告げをし、シンハラたちはそれに従って何とか島を脱出することができた。この馬が観世音菩薩の化身である「神馬ヴァラーハ」だったと言われている。
穴場スポット!シェムリアップ近郊の遺跡群
シェムリアップの中心部近郊には、小回りコース・大回りコース以外にも魅力的な遺跡がたくさんあります。スケジュールに余裕のある人は、ぜひこちらまで足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。
プノン・バケン Phnom Bakheng
夕日鑑賞のスポットとして人気が高い遺跡です。プノン・バケンの歴史はアンコール・ワットよりも古く、9世紀に現在のロリュオスからアンコールに遷都をした際に、ヤショーヴァルマン1世によって建立されました。
プノン・バケンは3聖山の一つに数えられており、アンコール遺跡群の中で最も高い位置にあります。頂上から眺める夕日は絶景です。
プノン・バケンには、入場規制があり、主祠堂に入れるのは300人までです。また、登山口から20分程度山道を登る必要があるので、足元には注意してください。特に日没後(または日の出前)は足元を照らすライトがあると安心です。
最古の遺跡群!ロリュオス遺跡群
ロリュオスは、シェムリアップから南東に13kmほど(車で20〜30分)の位置にある遺跡群です。現在のアンコール・トム周辺に王都が移る前は、ハリハラーラヤ(ロリュオス)が王都として定められていました。
アンコール遺跡の原点とも呼ばれ、1000年以上前に建てられた遺跡も現存しています。歴史的にはひじょうに興味深い点が多いので、カンボジアの遺跡についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひロリュオス遺跡群も訪れてみてください。
*太字はとくにオススメの必見ポイントです
バコン寺院 Bakong
ロリュオス遺跡群最大の寺院で、アンコール王朝初のピラミッド型寺院と言われています。881年にインドラヴァルマン1世がシヴァ神を主としたヒンドゥー教の神々に捧げるために建立しました。
東西約900m、南北約700mの大きさで、中央祠堂には数々の美しい精巧なレリーフが今も残っています。リンテル(まぐさ石)を鑑賞するのに双眼鏡などがあると便利です。
絶景だらけ!シェムリアップ郊外の遺跡[2時間以内]
ここではシェムリアップ市内中心部から車で片道2時間以内に移動できる範囲にある遺跡を紹介します。やや距離はありますが、どれも見応えたっぷりの人気スポットです!
遺跡だけでなく、カンボジアの豊かな自然も楽しみたい!という人には、クバール・スピアンやプノン・クーレンをおすすめします。ジャングルの中を流れる滝や川など、自然たっぷりの景色を堪能したい人はぜひ訪れてみてください。
郊外の遺跡の中には「アンコール・パス」とは別に入場券が必要な遺跡もあります。入場券は現地で購入可能ですが、別途費用が発生するので注意してください。
別途入場券が必要な遺跡
まさに秘境!シェムリアップ遠方の遺跡[2時間以上]
シェムリアップ市内から車で片道2時間以上かかる遺跡です。往復で移動すると丸一日かかるため、スケジュールには余裕が必要ですが、貴重な体験になること間違いなし!
特にタイ国境付近のプレア・ヴィヒア寺院は標高が高く、頂上から眺める景色は格別です。特別な思い出を残したい方は検討してみてはいかがでしょうか。
遠方の遺跡は前もって車をチャーターしておくのが安心です。個人で手配するとかなり高額になるので、乗合のツアーなども含めて検討してみてはいかがでしょうか。
カンボジアの遺跡情報|まとめ
いかがでしたか?
今回はたくさんあるカンボジアの遺跡をエリアごとに簡単にご紹介しました。
シェムリアップ市内にある「アンコール国立博物館」もおすすめなので、ぜひ遺跡観光と組み合わせてみてください!
このようにカンボジアには遺跡がたくさん存在しており、小さなものまで含めると数えきれないほどです。全て訪れるのは大変ですが、まずは近郊の有名な遺跡を中心に観光してみてください。
スケジュールに余裕のある方は、いくつか中距離・遠方の遺跡も訪れてみると、より深い体験ができるのではないでしょうか。
それぞれの遺跡のくわしい情報や見どころは、別記事にて少しずつアップしていきます!ぜひそちらもご覧ください。
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こちらのページでは、主なカンボジアの遺跡をエリアごとにご紹介しています。全体像をざっくり把握し、スケジュールを組み立てる際の参考にしてみてください。